ベルギーには、冬に温めて飲むビールがあります。
フランスなどでは、ワインを温めてクローブやシナモンを入れて飲むホットワインがあり、今では日本でもカフェの冬の定番ともなっています。
そのビール版といったのが「グリュークリーク」。
昨年末のベルギーは例年より寒く、クリスマスマーケットではグリュークリークが大人気だったようです。
リーフマン・グリュークリーク(Liefmans Gluhkriek)は、リーフマン醸造所のブラウンビールにクローブやシナモン、アニスなどのスパイスを加えてサクランボを漬込んで造られます。
複雑なスパイスが効いてちょっと甘酸っぱくて、普通のクリークランビックとは違った味わい。2口めくらいで、からだがポカポカ暖かくなってきます。
これがビール?と疑うような味ですが、温めてもしっかり泡があるので、やっぱりビールなのです。
数年前、グリュークリークの紹介をするTV番組で「冬の温(おん)ビール」というタイトルが付けられたのには、ちょっと参りました。日本語でもホットビールでしょう!
さて、このビールをどうやって温めるか、と悩むところですが、、、
裏ラベルに日本語で書かれた説明によると、
鍋に移し替えて温度をあげるか、耐熱容器に移し替えて電子レンジでチン!
飲み頃温度は、日本酒の上燗程度(50 ℃)がお薦め。
でも、やっぱり湯煎で温めるのがいちばん!だと、私は思います。
お湯を入れた鍋に、栓を開けたグリュークリークの瓶を入れて、お湯がボッコンボッコンにならないように静かに温度を上げていく、、
適温になったら、瓶の中の泡がブクブクと少し立ち上ってくるので、それが目安。
50℃くらいになったら、耐熱グラスに注いで、、出来上がり!
リーフマン醸造所は、幾度の経営危機の末、2007年12月に倒産しましたが、2008年6月に「ベルギーの伝統ビールを近代技術・刷新経営で守る」という経営方針のデュベルモルトガット社が買い上げ、これまで同様のビール醸造が可能になりました。
財力と拡大欲で強引に醸造所の買収をつづけ、「合理化によって伝統ビールを失わせてしまう」世界最大醸造所グループのやり方とは違うのです。
先月
リーフマン醸造所のWebも新しくなりました。
定番ビールとして、グリュークリークは掲載されておりませんが、今年の後半には新しくお目見えすることでしょう。
←2種類の小瓶は、
右側が4年前のもの、左が今回。
ちなみに。。
ホットビールの紹介をしようと、1月末から準備を進めていたのですが、思わぬ障害が、、、
1)昨年末の輸入数量が少なかったようで、ネットで1〜2本を注文するのもと迷ったあげく、都内のデパートや販売店を探し歩きました。最初に大瓶を入手し、小瓶は苦労しました。
2)ビールも揃って、さあホットビールを作ろう!とした先週の土曜日、東京は気温20℃以上。やはり身体が求めるのは、冷たいビールでした。
というわけで、ご紹介が2月も後半の寒〜い今日になったわけです。
ホットビールで検索をすると、
キリンビールの「一番搾りスタウト」でつくる「ホットスタウトwith ゴディバ」がヒットしました。
研究熱心な質なので、ホットスタウトを作ってみました。
温かいと麦の香りが ”ウ〜ッ”ときます。
これは、、冷たい方が美味しいと思います。
先週ヴェレンタインデーにBarで飲んだ、ギネスビールがベースの「ゴディバ・ベルベット」のほうが美味しい!